夜明け前の読書

2013/06/21

午前三時にはっと目がさめた。

また寝られるかな?   と様子をみたけれど、その気配がない。

仕方がないので、枕元においた『禅マインド ビギナーズ・マインド』を読むことにした。

夜明け前に禅の本を読む・・・というのも「わるくない」と思いながら。

 

著者である鈴木俊隆さんは、1962年にサンフランシスコ禅センターを設立された方。

71年に68歳で亡くなられている。

プロフィールの欄には「欧米では20世紀を代表する精神的指導者のひとり」とある。

この本で、存在を知った。

 

禅と言っても、幅広い考え、解釈があるので

「これが同じ禅?」と感じることがあるほど

禅の世界は、その人や本によって受け止め方がさまざまだ。

そういう意味では『禅マインド ビギナーズ・マインド』は、

わたしにとって深くうなずける一冊。

文章もわかりやすい。

わかりやすいけれど、ぼうっと読んでいると一向にはいってこない。

何をつたえようとしているのか、を受けとめようと読むと、ちゃんと胸の奥にはいってくる。

 

『心の波』という項目の一文から。

「あなたの外側からやってくるものがトラブルを起こす、ということはありません。

あなたが自分で心の波を起こしているのです。」

 

わたしが感じている禅の世界は、とてもシンプル。「いま」「ここ」。

なかなか「いま」「ここ」にいられないから、

何度も何度も、その言葉がでてくるのだろう。

わすれがちなこと。

 

「いま」「ここ」を思い出すと、何かが自分のなかにすっともどってくる。

背筋がのびて、目線がすこし高くなるような感じもする。

物事にきちんと向き合っていると、いつのまにか心地よさを感じるときがある。

「いま」「ここ」は、そのスイッチのよう。

ほんとうは、スイッチをいれなくても、いつもそうだといいのだろう。

 

しばらくページをめくっていたら、また、眠くなった。

「もうすこし寝よう」と、本をとじた。

夏至の日の朝、一時間ほどの読書。

 

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